ステンドグラス / サンドブラスト 教室   千葉県勝浦
●ステンドグラス制作を始める11
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ティファニータイプのステンドグラスを制作する場合必要となる道具の一つにルーターというものがあります。ルータについての概要をアップしてみました。


このカテゴリーはステンドグラスとはどういうものか。制作を始めてみたい、学んでみたいと感じている方へできる限り解りやすく内容を記しています。ステンドグラスの歴史云々は検索で多く出てきますのでそれらは割愛しますが技法の説明上古典的な内容を含む場合もあります。あまり堅苦しい文章にならないようにして行くつもりです。内容が脱線してゆく場合も多いと思いますがご容赦下さい。趣味として、生涯学習としてこれから学んでみようと感じている方、またこれらの工芸を職業にすることを模索している方もいると思います。Atelier Reverieでの教室活動を元に私の経験を含め色々書いて行きたいと思います。つたない文章ですが読み物として興味のある方へ少しでも参考になれば幸いです。


ステンドグラス教室 Atelier Reverie 千葉県勝浦

このシリーズはステンドグラス制作の手順を追って解説していますが使用している写真などは部分的な説明に適したものを選んでいます。一つの作品制作を通しての写真では無いです。ご理解下さい。


ティファニー技法によるステンドグラス制作手順

1 形、サイズ、デザイン
2 下絵作り
3 図面作り
4 型紙作り①
型紙作り②
5 ガラス選び
6 ガラスカット
7 ルーター作業
8 テープ巻き
9 はんだ付け
10 仕上げ色付け

7 ルーター作業

ステンドグラスの各ガラスピースは型紙の形に合わせてカットしてゆきますがこのガラスカットが終了した時点では切られたガラスの側面は綺麗ではありません。斜めになっていたり凹凸が出来ていたり。ガラスカッターで切り離した後にガリを使用して修正した場合も同様にこの切断箇所は結構ガタガタしています。この状態だと次に行う銅のテープを各ガラスピースの側面へ張り付けて行く作業に支障が出てくることもあり各ガラスピースの切断箇所、側面はルーターと呼ばれる機械で綺麗に削ってゆきます。この他にルーターを使用する状況としてガラスカット時に複雑な形の型紙を切り出す場合や深くえぐれた形のピースなど手作業のガラスカッターでは困難な形を作る場合はある程度の形までガラスカッターで切り落としガリなど使用しその後はルーターで削ってピースを完成させます。今回はこれらの説明は省いています。

ステンドグラス 作り方 千葉県勝浦

型紙に合わせガラスカットされたピース。このピースの側面をルーターで削り綺麗に垂直に仕上げて行きます。削りながら常に型紙と合わせて形に狂いが無いか確認しながら作業してゆきます。左手で持っているのが青いガラスピース。右手に持っているのは型紙。

ステンドグラス ルーター作業 趣味を楽しむ

ルーターは箱型の器械です。上部中央にモーターで回転するヤスリが有ります。このヤスリはダイヤモンドの粉上のものが融着されており回転するこの部分でガラスピースの側面、ガラスカットされた部分を削ってゆきます。

ステンドグラス ガラスを削る

写真中央のオレンジの円柱、その下部が回転しているヤスリ部分です。黄色い丸部分が青いガラスを削る箇所。ヤスリとの接点です。少しヤスリに押し付ける感じで左右にスライドさせながら少しづつ削ってゆきます。赤い丸部分はスポンジで網目の台座の下へ入れている水を吸い上げヤスリに循環させています。この水分が適量無いと摩擦熱でガラスが破損する場合があります。水分はダイヤモンドのヤスリの潤滑にもなりますので必ずこの処置は必要です。

習い事 ステンドグラス 作り方 教室

ルーターで少し削ったら型紙に合わせ常に形の確認を取りながら作業してゆきます。

生涯学習 千葉県勝浦 ステンドグラス ルーター作業

型紙に対してガラスカットが正確に行われていれば、型紙とほぼ同じ形であればルーター作業は側面を綺麗にする程度で済みますが型紙より大きい場合はその分をルーターで削って行きます。ルーター作業はモーターの力とヤスリで削る作業なので難しくはありません。しかしステンドグラス制作の経験が長い方は解ると思うのですがこの作業はとても面倒な作業でもあります。ガラスカットが大雑把だと削らなければいけない量が増えて行きます。ステンドグラスのガラスピースは100ピース以上になる場合など普通になってきます。大作であれば数千ピースある作品も珍しく有りません。それらの事から出来る限り型紙と同等の形、大きさにガラスがカットされるよう心がけます。このルーターに頼りすぎるとガラスカットは上達しません。

ステンドグラス 薔薇の壁掛け 作り方 教室 千葉県勝浦

大輪の薔薇パネル、全てのガラスピースへルーター作業が終了した時点です。この時点では全てのガラスとガラスが隣り合う線は1ミリの隙間が出来ます。ステンドグラスは型紙を作る時にはガラスとガラスの間は全て1ミリのクリアランス、隙間を取るように制作してゆきます。作品を定めた寸法どおりに作るにはこれらが重要です。これについては“型紙作り2”で説明していますので興味がある方は読んで見てください。ルーター作業は銅のテープを使用したティファニータイプのステンドグラス制作には必ず必要な工程です。この工程を行わないと次の工程であるテープ巻きが正常に行えません。上にも記していますがルーター作業は結構大変で削る量が多いと苦労します。その為に出来るだけガラスカット時に正確な作業が出来るよう心がけます。

ルーター作業に関する概要をアップしてみました。ルーター作業は他にも多く注意点や使用方法の詳細などあります。ルーターという器械はホビーに属する程度の道具です。パワーも小さく危険性はほぼありません。各ステンドグラス教室では使用に関する内容や目的意識が異なる場合も有りますので各教室での指導の元作業を行ってください。


Atelier Reverieでは趣味、習い事、生涯学習として学ぶステンドグラス制作の教室を開催しています。経験の無い方でも安心して基礎から応用まで様々な作品作りをとおして学べます。ステンドグラスの技術は年齢を問わず世界中で多くの方が学び楽しんでいる伝統工芸です。日本国内でも多くの教室がありますので興味が有る方は是非学んでみて下さい。

Atelier Reverieホームページ


【プロ養成講習】
職業としてのステンドグラス技術を学びたい方、将来教室を開きたい方へ技術者養成講習を行っています。特に教室運営等を目指したい方へ適した技術と知識の基礎を学ぶ事を目的とした個人指導の環境で学べる講習です。プロを目指したい方、経験の無い方へ基礎から技術を学びませんか。

~技術者養成講習の詳細はこちらへ~


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